退職金にかかる税金を減額する現状の税制が時代遅れなのがネックだが、「再チャレンジ推進」を掲げる政府がニセモノでないならば、今後、退職金制度は崩壊に向かう。退職金は終身雇用と深く結びついている。終身雇用は既存社員の既得権なので、それを崩さないかぎり、大企業の正社員ポストを目指して、非社員や中小企業の社員が「円チャレンジ」できる会には、なりえない。とはいえ、前払い制度の導入企業は、まだまだ少数派だ。私が日経新聞を4年目に辞めたとき、退職金はわずか20万円ほどだったと記憶している。
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その算出の計算式を労務担当からみせられたときは、あ然としたものだった。勤続年数が長ければ長いほど、衰数がかけられ、加速度的に支給額が高くなる計算式になっていたのだ。「あれは、インチキだよな」。同じく辞めた同期の記者と、そういい合ったのを覚えている。私が積み立てた退職金のほとんどは、他の高齢者に支払われることになるのだ。従来型の多くの企業では、退職金とは、30年超のお勤めに対する「ご褒美」だ。長く勤めた者が得をし、若くして転職したら損をする。やはり、リアルタイムに受けとれる「手取り」ベースで考えることが重要だ。